事務所移転のコツ/周辺環境のチェック
事務所移転に際する周辺環境チェックのコツ
これまでの記事で、事務所の移転に際し、立地選定のポイントをお伝えいたしましたが、今回は更にテーマを深堀し、「周辺環境の」のチェックについてお伝えいたします。
以下、ご参考になりましたら幸いです。
1.リスク管理上のチェック
今日の経営には様々なリスクがつきものです。物件選びにおいても、リスク感覚を充分に働かせ、慎重に判断することが必要になります。
例えば、盛り場が近所にある場合、残業などで退社時間が遅くなった女性社員の安全は確保できるのだろうか、空き巣などが多い町ではないだろうか、更には、夜間のオフィスビルの警備体制はきちんと確立しているのか等、様々な観点きあら物件および、周辺環境をチェックすることが大切です。
現在日本の環境において、他国と比べれば治安は良いほうですが、犯罪がなくなることはありません。リスク管理の観点を持たずに物件を選定してしまうことは、極めて危険といわざるを得ないのです。
また、町は、時間帯によって大きく変わります。昼間は危険を感じない町であったとしても、夜になると一変してしまうケースもあります。実際にその物件をみるためには、昼間だけでなく、夜間にも再び訪れるなど、配慮が必要です。
また、地元の不動産屋であれば、地域の事情の詳しい可能性がありますが、利害関係が絡むため、必ずしも本音が引き出せるとは限らない場合があります。より正確な情報については、警察、役所などの公的な機関に出向くことによって入手することをお勧めいたします。家賃が安くても、犯罪確立やセキュリティが確保されてない物件では、当然、社員のモチベーションにも影響します。
ある会社の事例では、繁華街の近くにオフィスを引っ越しした後に、女性社員の退社時間が極端に早くなり、業務に支障がでてしまったケースもあります。怖いため、早めに帰りたいという心理が働いたのです。
このような話は、意外と多いです。物件選定に際し、リスク管理の視点は極めて重要であるといえます。
2.利便性・快適性のチェック
交通アクセスが事務所移転に及ぼす影響に関しては、これまで述べたとおりですが、その他にも以下の項目をチェックする必要があります。
- 金融機関の有無(メイン取引銀行の支店は近くにあるか)
- 郵便局からの教理
- 飲食店は近くにあるか
- コンビニエンスストアは近くにあるか
- 役所との距離はどの程度か
これらもオフィス立地の利便性を判断する上で必要なチェックポイントです。顧客や取引先の接待・打ち合わせ、商品や文書の発送業務、業務上の各種届出等は、オフィス内の業務と同様に効率的に行う必要があります。
これらの施設への距離があると、日常の業務効率化にも影響があるため、チェックしておきましょう。
以上、事務所移転に伴う、周辺環境のチェックについてお伝えいたしました。ご参考になりましたら幸いです。