引っ越しは社員にとって他人事？

事務所移転とは通常、経営陣が判断し、決定後に、社員へ通知されるもの、
経営者にとっては、事業戦略全体を見通した改革であったとしても、
社員にとっては、単なる「事務的な引っ越し」と捉えられることがほとんど。

では、事務所の移転が、社員の意識改革において、無意味かというとそうではありません。
ここでは、社風を良くする、事務所の移転のメリットについてお伝えします。

企業の活力の源泉は人にある

企業の活力の源泉は「人」にあります。引っ越しは、
社員に経営感覚、コスト意識を身につけさせるには最高のチャンスです。

引っ越しプロジェクトをつくり、良い引っ越しを実現させることで、
人材教育や社風形成を狙うこともできます。

引っ越しは良い人材獲得に繋がる

昨今、大手企業では終身雇用が崩壊し、場合によっては
早期退職を優遇したりと、リストラを勧めるケースもあります。

また、小さな企業ほど、余剰人員がいないのが一般的です。

ゆえにこういう時代こそ、中小企業においては、
良い人材を確保できるチャンスがめぐってくると捉えることができます。

ポジティブな事務所の引っ越しの場合、「最寄駅から近くなる」など
立地を良くすることで、採用は有利に働きます。

そして、何よりポジティブな事務所移転を行った会社ということであれば、
会社の将来性や、元気さをアピールすることができ、前向きで優秀な人材が
集まる可能性があるのです。

社風が良くなるというメリット

社風は、「人」「もの」「お金」に次ぐ、第四の経営資源と言われるほど、
企業経営にとっては大事なものです。

ある程度の代価を払えば、優秀な人材は採用できるかもしれませんが、
どんなに良い人材を確保できても、社風が悪ければ、その能力を引き出すことはできません。

引っ越しを実行するにあたり、プロジェクトを立ち上げることで、
社員は「新事務所」への移転に向けて、「当事者意識」が芽生えます。

「自分たちで創り上げた」という意識は、
愛社精神を生み出し、優秀な社員が育つきっかけになることでしょう。

その他にも、移転をきっかけに、レイアウトを見直すことで、
例えば、これまで２フロアーに分かれていた部署が、ワンフロア―に統合され、
風通しがよくなり、企業内の連携が強化されるかもしれません。

今後、会社目指すべき方向性を、社内一丸となって邁進することができれば、
こんなに心強いことはありません。